税理士業界から事業会社への転職。経験を活かせるけど慎重に。
- 2021.07.07
- 仕事観
税理士になるには試験に合格するほかに実務経験が必要です。
仕事が覚えられるので、税理士を目指すひとは税理士事務所で働くのが王道です。
私も独立前に何社かの事務所にお世話になりました。
ただ、独立直前に働いていたのは、事業会社でした。
事業会社で働くのははじめてでしたが、税理士業界での経験が非常に役に立ちました。
もし、税理士業界で働いていて転職を閑雅ているなら
事業会社の経理への転職することで、価値を出せるかもしれません。
会計事務所での業務経験は事業会社でも活かせる
会計事務所で働いているとお客様の事務手続きを代行することがあります。
たとえば決算申告にはじまり、法人税や所得税、住民税などの納付、年末調整手続きです。
社会保険の手続き、従業員の入退社したときの手続きを理解している人も少なくないでしょう。
お客様と一年間お付き合いする中でこれだけの経験ができます。
これら会社で必要な事務手続きを理解していていることは強みになります。
中小企業では、総務や経理を同じ人が行っていることがあります。
ひととおりをすべて一人で対応できれば、担当役員や上長は安心して仕事を任せることができます。
上の立場の人ほど考えなければいけないことが多いので、バックオフィスを任せて置ける
この安心感は価値があります。
会計事務所よりも安定、ホワイト企業とは限らない
税理士業界はブラックだと言われることが多いです。
残業代がでない、休日出社は当たり前、受験勉強をしたくても仕事ばかりで勉強する時間がない、などなど。
となると、ブラックな業界とはさよならして、事業会社に転職を考える人もいるでしょう。
隣の芝生は青く見えるものです。
とはいえ、事業会社でもブラックな要素はあるでしょう。
結局事業会社も税理士事務所もトップの考え方次第だと思います。
また、トップだけでなく、さらにそのうえ(親会社や出資者)がいることがあるのでこの点も注意です。
私も事業会社へ転職する際に何社か面接してもらいました。
面接が進み、社長面接の後に親会社の役員と面接したことがあります。
社長とお話ししたときは感じませんでしたが、親会社役員の面接のときは、「あれ?」と違和感を覚えることもありました。
もし自分の求めるものと違う環境なら、入社前に面接で見極めるしかないです。
これが一番難しいのですが・・・
(上記の会社は、結局私自身に魅力がなかったようで不採用になったのですが・・・)
転職がすべてバラ色とは限らないので、慎重に行動しましょう。
転職市場は35歳限界説といわれる、35歳を超えると急に転職で採用されにくくなるようです。
税理士業界もすべてがブラックではありません。
たまたま不運にもご自身がそういった職場ばかりだったのかもしれません。
職場の環境は経営者や上層部の考え次第です。
私自身、ホワイト、ブラック両方の税理士事務所を経験しました。
お世話になったホワイトな事務所は、いまでも順調に拡大して
従業員の方の入れ替えも少なく、充実しているように見えます。
(これも隣の芝生でしょうか?)
自分の価値を上げておく
今の職場に不満がある人は少なくないと思いますが、今できる経験は積んでおきましょう。
やはり、給与をもらいながら様々な仕事に(いい仕事も嫌な仕事も)携われるのはよい経験です。
一度経験しておくと、転職や独立の際に自分の行動指針になります。
また、受験勉強中のひとはできるだけ合格科目を増やしておきましょう。
業界で転職に有利なのはもちろん、社会人になって勉強して結果を出すことは大変です。
きっと評価してくれる会社があるはずです。
転職サイトで自分の立ち位置を確認する
転職サイトに登録して、色々と求人を見てみましょう。
ご自身の経験で意外な会社の求人と合致するかもしれません。
軽い気持ちで登録していろいろな求人を見ているだけでも、
「こんな会社があるんだ」「実は今の事務所って条件悪くないな」「もう一科目受かれば選択肢が増えるぞ」
と、発見があるかもしれません。
また、実際に履歴書を書き始めるとご自身の経験ややりたかった事を見つめなおせるので
またにやるといいかもしれません。
(何度もやりたいものではありませんが・・・)
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