返済しても経費じゃない?「お金が出れば経費」ではありません!
- 2017.07.18
- 経理
借入の返済は経費?
借入金(ローン)についてたまに
「あんなに借入返済したのに、どうして経費になってないの?」と質問を受けることがあります。
ときには「返済してお金がないのに、なんで税金がでるんだ」なんてことも。
お金が出ていったのに、利益が出ていてさらに税金まで取られるのはおかしい!
これって感覚的は分かります。(恐らく私も会計の勉強していなかったら同じこと言うと思います)
分かりますが、実際はそうならないのです。
まずは会計の考え方をおさらい
会社や個人事業主の会計では、複式簿記という考え方をします。
会計の分かりにくくてつまらない話はしませんが
簡単にいうと、「原因(理由)」と「結果」の両方があることを意識すると分かりやすいかと思います。
たとえば、次の仕訳
普通預金 100万円 / 売上 100万円
これは、100万円売り上げたという「理由」があるから、その「結果」として普通預金が増えています。
また、同じ100万円の売り上げがあっても
売掛金 100万円 / 売上 100万円
これだと、まだ代金は回収できていません。
ただし、取引の「結果」債権として売掛金100万円を取得しています。
借入の返済は何なのか?
借入金を返済したということは
お金が出ていき、(利息は無いものと考えて)同額の借金が減ります。
会計的にいうと、現金という資産が減り、同額の負債が減りました。
この場合は借入の返済(原因)があった結果、預金という資産が減少しました。
つまり、キャッシュが減ったのは、利益計算に関係のない負債の減少が原因です。
このため、お金がないのに利益が出ます。
お金が出ていくにしても、
パソコンを買ったり家賃を払ったり電車に乗った場合のお金は経費になります。
これらは借金の返済ではないですよね。
もっとシンプルに考えるなら
会計のわかりにくい説明を繰り返しましたが、もっと簡単に考えましょう。
それは、「借り入れたとき利益にしていないから」です。
融資を受けた当時を思い出してください。
何百万円、何千万円というお金が突然入ってきましたが
税金はそれほど払っていなかったと思います。
融資を受けた時点では、資産と負債が同額増えただけなので
利益計算には全く影響していません。
返済は、それと逆をしただけです。(繰り返しですが、利息は無視しています。)
まとめ
「お金があれば利益が出ている、お金がなければ利益はない。」
会計の考え方は全く違うことを理解しましょう。
また、節税だと思ってバンバンお金を使ったのに
払ったモノや金額によっては、(その期には)一銭も費用(経費)にならないこともあります。
会社の利益とキャッシュがあるかは全く別なので、必ずそれぞれ気にするようにしましょう。
【編集後記】
最近の娘はお風呂恐怖症。
数日前に頭からお湯をかけたら怖かったようで
最近はお風呂に入れるとずっと泣いています。
かわいそうですが、夏場はあせもが出来ないように
お風呂に入れてあげないといけないので心苦しいです。
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