税理士が何もしてくれない?記帳代行や申告しかしてくれない5つの理由。
税理士が申告しかしてくれない。何も提案してくれない。
顧問契約を結んでいる「うちの税理士が何もしない、提案をしてれない。」と不満に感じる方もいると思います。
基本的に税理士になる人は、まじめな人でちゃんと仕事をしている人が多いです。では、なぜ「うちの税理士はなにもしない」というミスマッチが起こるのか。
ここでは顧客から見て税理士が何もしてくれない(と感じる)理由を5つ紹介します。
なお、基本的にまじめに仕事をしている税理士が前提なので本当に怠惰でないもしない税理士が顧問だったらすぐに変更をオススメします。
①顧問料が安すぎる
安い料金で契約すると顧客側はコストを低く抑えられますが、税理士側は多くの顧客と契約しなければ収入が増えません。
人ひとりがこなせる量は限られているので、多くの数をこなすにはどうしても一社当たりの関与を薄くすることになります。そのため、提案まで手が回らないのです。
件数が増えると人を雇う選択肢がありますが、顧問料が安いと人件費を抑えるために実務知識のないパートや従業員が担当することになるケースがあります。
②ほしいサービスが契約に含まれていない
上記の①と関係して、顧問料を安くするために業務内容をしぼっているケースがあります。
何でもかんでもまるっと頼むと顧問料が高くなるので、たとえば税務相談や定期面談はなしにして会計データの確認と申告だけに業務を限定することで顧問料が抑えられます。
契約当初は申告だけでいいと思っても、後に事業が成長して申告だけじゃなく税務相談や提案、アドバイスを受けたいと感じることもあるでしょう。
ただ、契約に含まれていないを待っていても提供されません。契約内容の見直しを提案されたほうがいいでしょう。
③税理士以外の独占業務はできない
社会保険の手続きや登記手続きは、本来税理士の資格では代行できません。
社会保険は社会保険労務士、登記手続きは司法書士の独占業務です。
「知り合いの会社の税理士はやってくれてる」ケースもあると思います。
ただ、税理士が税理士以外の独占業務を(できるとしても)やってはいけませんし、後々責任が取れません。何かあったとき最終的に顧客が困ることになります。
④決断をするのは税理士ではない
何もしてくれないとは少し違いますが、「提案だけしかしてくれない。」という不満。
「うちの先生は提案するけど、どれを選べがいいかはっきりしない」
税理士は相談に対してできる選択肢と税務リスクは出せますが、それを踏まえて最終的にどんな選択をするかは会社のトップである社長になります。
⑤節税、経営方針の考え方が異なる
これは考え方の違いからくるミスマッチです。
どちらも間違っていないのでお互いの考えを理解できないとずっとズレたままです。
たとえば、課税の繰延でもいいから今季の納税を減らしたい会社があったとして、その会社に税理士が「お金を残した方がいいから節税をしないほうがいい」とだけといっても響かないでしょう。考え方が違うので、「節税提案をしてくれない」と思われる。
これは税理士側にもやりようがあって、ミスマッチを減らすために税理士側が定期的に相談にのったり、自分の考えをオープンにすることで顧客が税理士の考えていることを理解してくださると思っています。
もちろん、それぞれ考えがあって正解が複数あるケースがあるので、これは相性のいい税理士を選ぶのが一番かと思います。
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