節税しない方がお金は残る?節税をする際の注意点
税理士役目のひとつとして節税の提案があります。
ただ、税金を減らせば良いかというとそうとも限りません。
そもそも節税とは
税金の計算を簡単に示すと次の通りです。
(ここでいう「税金」は法人税や所得税を想定しています。相続税や消費税などは計算方法が全く異なります。)
税金=(売上-経費)×税率
税率はすでに決まっているので、納税者側で動かせるのは売上と経費です。
税金を下げるには売上を減らすか、経費を増やすかです。
ここであるべき売上を除外するのは脱税です!
また、存在しない経費を入れるのも脱税です!!
なので通常の節税は合法的に経費を増やします。
節税とはお金を失うこと
良くある節税策として30万円未満の備品を買ったり
国が運営する共済や生命保険に加入する方法があります。
それ以外にも巷にある節税は経費を増やすもので、お金が出ていくのが通常です。
ですので、税金を減らすことだけに意識してはいけません。
繰り返しですが
税金は 「税金=(売上-経費)×税率」と計算します。
ここで売上100、経費40、税率が40%と仮定して
節税した場合としない場合でどれだかお金が出ていくか比較します。
①節税をしない場合
(100-40)×税率40%=税金24 となります。
出ていくお金は税金の24です。
②節税として経費を30追加で支出する。
(100-40-30)×税率40%=税金12 です。
税金が24→12に減ったのでバンザイ\(^o^)/ とはなりません。
出ていくお金は税金の12と追加した経費30の合計42です。
つまり、節税したほうが出ていくお金は
18(=42-12)だけ多くなってしまいます。
いずれ買う予定だったものを前倒しで買ったのであれば節税として効果的です。
そうではなく、必要ないけどとにかく経費を増やすためだけだったら
特に対策しないで税金払っておいたほうが良かったです。
何のために節税するのか
ルールのなかで税金を減らすことは大切です。
でも、事業をしている目的は税金を抑えることではないですよね?
会社のお金(キャッシュ)は人間の血液にも例えられますが
事業を行ううえでお金は生命線です。
お金がなければ仕入れできませんので、売上が立ちません。
お金がなければ給与を払えませんので、人手不足で会社が回りません。
お金がなければ利益が出ていても、会社が成り立たないので黒字倒産します。
お金を回すことで事業が回ります。
ですので節税だと言って必要でないものにお金をかけると
効果がないどころか首を絞める結果になりかねません。
まとめ
節税には色々ありますが、単に税金だけをみてやらないようにしましょう。
節税ばかり意識して脱税してしまったり
過去の節税のせいで将来莫大な税金を払わないといけない場合もあります。
それをやる意味を感じておらず
ご自身も理解できていない節税策ならやめた方がいいです。
大体、自分以外の誰かが得をしているだけです。
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