勘定科目に決まりはない。(内容が分かれば)自分で好きなものでOK!

勘定科目に決まりはない。(内容が分かれば)自分で好きなものでOK!


自社で記帳しているお客様から
「こういう支払いをしたけど勘定科目はどうすればいいでしょう?」
という質問を結構受けます。
会社で帳簿をつけるときは必ず出てくる悩みだと思います。

関係ないですが、ほとんどパソコンで会計ソフトに入力するので
「帳簿をつける」って感覚が全くないです。
(実際に現物の「帳簿」に書いた経験ないですし)
お客様にも説明しにくいのでいい表現ないですかね。

似たような経費や勘定科目が多くて分かりにくい

税理士に言われたり経理関係の本を読んで
なんとなく使う勘定科目は分かっているって人が多いかと思います。
例えば
・電車やタクシーに乗ったら「旅費交通費」
・郵便局で切手を買ったら「通信費」
・ごみ袋を買ったら「消耗品費」
ここまではそんなに違和感ないでしょう。
でも
・営業車両のガソリン代は、旅費交通費?or車両費?
・黒いネコさんや飛脚さんに荷物を送ってもらったら、通信費?or荷造運賃?
・消しゴムは、消耗品費?or事務用品費?or雑費?

内容が似た経費を挙げるとキリがありません。
また、名前が似ている勘定科目があるので
相乗効果で何を使えばいいか分からなくなります。

最近はクラウド会計ソフトが出てきて、特にF社は
「こういう支払いはこの勘定科目ですよ」という案内が出てくるので
簿記の知識が無くても入力が出来るように設計されています。
ただ、発想は良いのですが案内がざっくりなので逆に迷います。
荷造運賃=商品の発送費用
通信費=電気・ネット・郵便など
と案内されますが、それでは書類の発送費用は何を使うの?という具合です。

勘定科目は自由でOK

どの勘定科目を使うかという決まりはありません。
取引の内容が想像できるものならとりあえずOKです。
なので消しゴムを買ったら消耗品費でも事務用品費でもいいです。
どちらでも「消しゴム買った費用はここに入ってるな」
ってなんとなく感じますよね。
これを決まりはないからと言って
消しゴムを旅費交通費にしたり、通信費にしたら
「さすがに違うだろう」と思いますよね。
それくらいの直感で大丈夫です。
ニュータイプのように「 ピキリキリリリーン」と人並み外れた直感力はいりません。

細かく使い分けずに削ってみる

会計ソフトにはデフォルトで色々と勘定科目が登録されています。
なのでつい色々と使ってみようと思います。
でも、あまり細かく分ける必要はありません。
どれにしよう。前はどれにしたっけ?っと悩む時間がもったいないので
重要性が低いものは大きなくくりで処理しておきましょう。
例えば、消耗品費と事務用品費って内容的に細かく分かる重要性はないですよね。
であれば、事務用品費は削除して消耗品費に統一しましょう。

逆に、営業部門で車両のガソリン代と電車移動のコストを
分けて把握したいのであれば
「ガソリン代」、「電車代」という科目を使うのも手です。
(もちろん補助科目で把握できるなら同じ科目で補助別にするのもありです)

ですので、あまり杓子定規にとらわれず
実態とずれない範囲で自由に使ったり削ったりするのは問題ありません。

一度使ったら変更しないこと

前に書いた通り勘定科目は自由ですが
一度これと決めたら変更せずに使い続けましょう。
変えてしますと業績が把握できません。
ガソリン代を去年は旅費交通費にしたのに
今年は消耗品費にして、また翌年は車両費
で処理したら事業年度を比較して業績の把握が出来ません。
たとえば
・去年に比べて旅費交通費が少ない(または多い)のはなぜだろう。
・コストをかけた割に売上が伸びていないので営業方法を見直そう。
といった判断ができません。
ですので、ガソリン代を旅費交通費にすると決めたらその勘定科目を使い続けましょう。

まとめ

勘定科目はあくまで会計上どのように表示するかだけです。
それによって税金が変わるわけではありません。
また、デフォルトで無くても会社で自由に作ってOKです。
念のため事前に税理士とご相談されたほうが良いですが基本的に問題ありません。
勘定科目に悩んで会計処理に時間を取られないようにしましょう。