法人成りしたがいいのか?個人事業主のほうが得なことも

法人成りしたがいいのか?個人事業主のほうが得なことも

法人成りした方がいいのか?
ときどき質問を受けます。
あえて法人成りせずに個人事業のままのほうがいい面もあります。

そもそも法人成りすべきなのか

法人成りした方が得なのかどうか?

単刀直入にいうと、ケースバイケースです。

人それぞれビジネスモデルや事情、考え方が違いますので、絶対的な答えはありません。

法人成りを考える背景、理由は様々でしょう。

・取引先から法人じゃないと取引続けられない、と言われたから。
・売り上げが増えてきたから。
・法人にした方が節税になると聞いたから
・法人の方がちゃんとした感じがするから

規模や利益から考えて法人にしたほうがいいケースもあれば、まだ個人のままで良いのではと思うケースもあります。

所得(≒売上-経費)が500万円~800万円くらいなら税金や社会保険の面で有利な可能性がある、検討の余地ありかなと。

 

法人成りしたほうが有利なのか、どういったことに注意すればいいのかまずは税理士などに相談してみるのもいいでしょう。
ちょっとしたことで後々公開することもありますので。

会社を作るなら先に税理士に相談しておいたほうがいい!、というお話

会社にすると思わるところでお金がかかりますし、作るにもたたむにもお金が必要です。

結局個人事業主のままの方が良かった、ということもあるので会社を作る際の注意点も把握しておくと良いでしょう。

ビジネスをするならまずは個人事業ではじめるのもアリ!安易に会社をつくらないほうがいいかも

ひとり社長の最大の試練は税金よりも社会保険かも知れない

 

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会社を作ると情報が公開される、営業をかけられる

会社をつくるには登記が必要です。

この登記情報、実は誰でも見ることができます。

ネット上でも会社の名前と住所を検索可能になります。

怪しいサイトではなく国税庁が出しています。

 

さらに法務局で取得できる、「履歴事項全部証明書」などで会社の代表者などの情報も知ることができます。

誰でもです。

会社をつくると、すべてではないにしても次のような情報が誰でも見られるようになります。
・会社名
・事業内容
・会社の住所
・代表者、役員の氏名
・代表者の住所

個人事業主のままなら赤の他人に見られることはありません。

見られたくない情報があるときは、個人事業のままの方が良いでしょう。

 

そして、世の中にはこういった情報を欲しがっている人がいます。

たとえば、法人向けに営業をかけたい会社。

私も税理士事務所のほかに会社を作って代表をしています。

会社を作ったことは誰にも告知していないのに、設立直後に色々な会社からDMが届きます。
・自動車ディーラー
・不動産会社
・M&A会社
・保険会社
・税理士事務所、税理士法人
などなど。

個人の方がお得なこともある

細かい話ですが、同じサービスでも個人のほうがお得なことがあります。

具体的な名前を出すのは差し支えるので控えますが、あるサービスは、個人だと無料、会社だと有料でということがあります。

もちろん、有料の方がアカウントが多かったりできることが多いです。

でも、ひとりで仕事している場合、有料版だとサービス過多なこともあります。

無料版で十分だとしても、法人成りしていると有料版しか申し込めないことがあります。

また、個人事業時代に使っていたサービスを会社でも使いたいときは、会社へ名義変更したり、会社名義で再契約が必要になるケースもあります。

追加コストや名義変更は避けたいところですが、法人成りにはつきものなので法人成りする際には考えておいた方がいいでしょう。

 

自力での申告も難易度が高い

その他に、税金の申告関係に影響します。

個人事業だと自分で確定申告している方も少なくないでしょう。

簡単ではありませんが、調べながらやれば十分自力で申告できます。

分からないところだけを聞いて、あとは自分でやることもできます。

 

ただ、会社の申告は個人と勝手が違います。

法人税の申告書はとにかく複雑で、何をどこに書くのか税理士でも所見ではわからないこともあります。

自力での申告は難しいので、我々のような税理士に依頼することになりますが、当然コストがかかります。

節税になる、得だから、と法人成りしたのに税理士への支払いや などで結局個人のままとどっちが得だったのかということに。

法人にすることの意義、大儀がありそのための法人成りならコスト増も納得できるでしょうが、目先の利益を追うと思わぬ損をすることがあります。

まとめ

法人成りすると信用が上がり、取引しやすくなる面もあります。

一方で法人にすることで情報が公開されたりコストがかかったりします。

信用や節税等の面から法人成りを検討することは大切なことですが、それ以上に「なぜ法人にしたいのか」が大切かと思います。

 


【編集後記】
妻の祖父母からもらったスイカをもらいました。

最近また気温が上がってきましたし、夏が近づくのを感じました。

・長女(5歳)
今日は保育園の遠足でしたが雨で中止に。

来週の予備日は晴れるといいなと。

・次女(0歳)
少し夕寝したようで夜もご機嫌。

夜もすんなり寝てくれました。