税理士事務所で退職は伝える時期はいつがいい?
- 2021.12.09
- 独立
来週には税理士試験の結果発表があります。
試験結果によっては、転職や独立する方もいるでしょう。
となると、今の職場に退職を伝えることになります。
退職を伝えるのはいつが良いのか、悩ましいところです。
私自身の経験も踏まえて個人的な意見を書いてみたいと思います。
「退職を伝える」ときはいつかくる
定年まで勤めあげない限り、職場に自分から「辞めます」と伝える場面がいずれ訪れます。
独立するなら、今の職場に伝えて退職することになります。
独立しなくても、転職するなら今の職場をやめることになります。
なので、人によっては人生で退職の意思を伝える場面が一度ではなく何度も訪れるでしょう。
この「辞めます」と伝えるのは、「関係を終わりにしたいです」と言うようなものなのであまりテンションの上がるものじゃないです。
テンションが上がらないとはいえ、自分の望む未来に向かったり、やりたいことを実現するには避けて通れません。
退職に向けて準備する
学生のアルバイトではないので、「明日から辞めます」は許されないでしょう。
(学生のアルバイトでも許されないですけど)
ですので、退職に向けては
・いつ辞めるか。
・いつごろまでに伝えるか。
この2つが大切です。
いつ辞めるかは、結局自分次第にはなるでしょうが、飛ぶ鳥として後を濁さないために繁忙期真っ只中は避けたほうが無難でしょう。
税理士業界であれば、繁忙期とされる時期、特に確定申告真っ只中の1月~3月中や決算申告の多い5月頃は避けるなど。
なので、やめる時期は12月いっぱいとか、確定申告が終わる3月、3月決算が落ちついた6月に入ってから、というあたりが個人的には無難かと。
とはいえ、事務所によっては繁忙期がずれていたり、もっと長いところもあるかもしれませんが。
無難な時期なんて言い出したら辞められないので、えいやで「〇月でやめます」っていうのもありかなと。
そこから具体的に相談すればいいでしょうし。
次に、いつごろまで伝えるか。
つまり、やめるどれくらい前に退職の意思と伝えるのか。
これも諸説あるでしょうが、個人的には、えいやでもいいかなと。
いつがいいかな、と悩んでいると先延ばしになってしまいますし。
何よりテンションが上がらないので先延ばしにしがちなので、考えずに勢いというのも必要かと思いますし。
辞める1か月から3か月くらい前なら一般常識的に遅すぎるということはないでしょう。
もし退職と伝えて怒る人はいつ伝えても怒るでしょうし、だったらなおさら退職の意思を伝えたほうがすっきりすると思います。
あとは、就業規則がある場合は確認しておいたほうが無難でしょう。
「辞めるときはいつまでに伝える」と書いてあるかもしれません。
税理士事務所だと就業規則がないケースも多いでしょうから職場でそれとなく前に辞めた人の例をきいたり、所長のご機嫌を見ながら相談を持ち掛けるのが現実的でしょうか。
と、ここまで、きれいごとを書いてきましたが世の中には色々と「とんでもない」会社や事務所があるらしいので、自分の身や生命を守るために一刻も抜け出す必要がある場合は、すぐにでも逃げ出したほうがいいでしょう。
ちなみに私の場合
私は正社員として働いている状態で3回退職しました。
①大卒で入社した事務所 → 大学院進学の際に退職
②転職した税理士法人 → 事業会社へ転職のため退職(独立を見据えてお客さま側である事業会社での経験をしたかったので)
③転職した事業会社 → 独立のため退職
いずれ遅くても退職の半年以上前には伝えていました。
①の事務所は、ほぼ1年前でした。
3月頃に「来年やめたい」と伝えていました。
②の事務所は8月頃に年明け2月か3月には転職したいと。(繁忙期だけどOKもらえました。)
③の事業会社に至っては、採用面接時のときに「35歳で独立したい」と話して採用してもらいました。
(このとき32歳になる年でした)
入社前から退職のタイミングを匂わせるという、かなりのフライングをしました。
実際、面接をしてもらった社長にも「絶対辞めるけど雇ってください、って言ってますよね?」と、突っ込まれました。
確かにそのとおり、当時は絶対に不採用だと思いました。
私としては、あとで独立したいから辞めると言って「辞めるつもりで入社したのか」と揉めるよりいいなと思っていたし、そこまで正直に話さなくていいのかもしれませんが、辞めることにそれくらい寛容な会社が良かったので。
まあ、かなり運が良かったですし、良いご縁に恵まれました。
ちなみにこの③の会社は辞めた今でもお付き合いさせてもらっていますし、いい関係を続けさせてもらっています。
あと、税理士登録は②の税理士法人にいるときでしたが、登録時に必要な実務経験は①の事務所にお願いしました。
世の中には、辞めた人の実務証明をするのに後ろ向きな税理士さんもいるらしいですが私がお世話になった事務所はこころよく証明書を書いてくれました。
できるだけ早いほうがお互いのためになる
極端なことを言えば、「辞めよう」と思ったときでいいとはおもいますが、本当にやめるべきなのか数日寝かせて頭が冷静になった状態でもう一度考えたほうがいいでしょう。
それでも辞めたいという気持ちが変わらないなら、退職に向けて動けばいいかなと。
辞めると自分の中で決まっても、退職を伝えれば明日から会社に行かなくていい、というわけにはいきません。
なので前のほうで書いた通り、いつ辞めるのかとそれを伝える時期は考えたほうがいいでしょう。
個人的には辞めると決めたのなら早めに伝えたほうがいいと思っています。
せっかくお世話になった職場なので跡を濁さないのがベターでしょう。
そのため退職の意思は早く伝えたほうがいいでしょう。
後を濁さないために私は、半年前から1年には伝えていました。
半年から1年前なら引き継ぎもできるし迷惑は最小限で済むかなと。
これを根回しというのかもしれませんね。
早めに伝えたほうが会社としても辞める前提で動けるので、採用なり配置転換なりで対応しやすいです。
早く伝えてよかったエピソードとして、一番最初にお世話になった事務所は、大学の新卒を採用する方針の事務所でした。
当初、来年4月の採用活動は予定していなかったのですが、私が辞めるとなると事情が変わるので急いで採用活動の準備をしていました。
このときは急に採用活動をすることになって「迷惑かけたかも」と思いましたが、年が明けてから「来月辞めます」と言っていたらめちゃくちゃ迷惑だったでしょう。
辞めるつもりならなるべく迷惑が掛からないようにすれば、普通の職場や人ならその気持ちは察してくれるのではないでしょうか。
会社も心の準備が必要ですので、退職を前もって伝えたり匂わせておくのも大事かと。
早めに伝えたのがよかったのか、私は揉めることなく円満にやめることができました。
退職後も実務証明を書いてくれたり、事業会社では退職後もお付き合いさせていただいたりと関係が続いているのも早めに伝えことが要因の1つだと勝手に思っています。
【編集後記】
今日は、暗号資産取引の税務について復習とアップデートを。
それとコインチェックの口座開設も。
研究と投資を兼ねて自分でも購入しようと思います。
NFTゲームも興味あるので年内にもう少し研究しようかと。
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